特集 在宅療養の継続と訪問看護の役割
在宅療養を望む末期がん患者の支援―自己決定を支えるために訪問看護ができること
工藤 武子
1
1訪問看護ステーションおおいた
pp.573-580
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100288
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当ステーションは大分県看護協会立で,1995(平成7)年に設立された。現在常勤4名,非常勤3名で月に310件~350件の訪問を行なっている。高血圧・心臓関連疾患,神経難病,脳卒中後遺症,内分泌・腎臓などの慢性疾患,認知症高齢者,身体障害者,重度身心障害児,がん終末期など,依頼があれば断らずに受けるようにしている。
がん終末期については,介護保険開始以来5年間で32名の利用があった。訪問体制は2~3人でチームを組む,あるいは単独で受け持つ,スタッフ全員で分担など,ステーションの訪問件数事情により,あるいは利用者の希望に合わせている。本稿では,在宅療養を選んだ患者や家族に対して希望どおり最期まで在宅で過ごせるよう支援するために訪問看護に求められているものは何かを,「自己決定」支援に焦点をあてて振り返る。
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