特別記事
介護保険改正と在宅医療―求められる地域の連携
野中 博
1,2,3
1野中医院
2前日本医師会
3前社会保障審議会介護給付費分科会
pp.582-587
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100290
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はじめに
介護保険制度は,病気や障害を抱えた高齢者のための制度であり,医療や介護に携わる職種の人々にはこれらの制度本来の趣旨を十分理解し行動することが国民から期待されている。
現在の高齢者の方々は,敗戦で焼け野原となったわが国を現在の繁栄する国への礎を創られ,さらに我々後輩の多くの世代を育てられた。その方々が高齢となって医療や介護を必要とする時,1人ひとりの尊厳を尊重した思いやりある生活を,医療や介護の制度を通じて保障されるべきである。
高齢者の尊厳や幸せを守る社会保障制度は,経済面からの視点だけでは構築されるべきではなく,高齢者の立場に配慮された適切なサービスが提供される制度として構築されることが最も重要である。
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