特集 在宅からみた地域連携とパス
脳卒中の地域ネットワーク構築の取り組みと訪問看護―病院と在宅を結ぶ患者情報共有ツールの開発
小杉 公美子
1
1訪問看護ステーション細江
pp.1036-1043
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100250
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質の高い医療の継続と利用者の安心のために
近年,在院日数短縮の動きにより,病院では急性期を脱して安定期に入った時点で退院となるケースが増えている。脳卒中患者もリハビリテーション途中で退院し,その後は,病状管理は外来や家庭医に,リハビリは外来リハビリや通所リハビリ(デイケア),在宅リハビリに移行する。
しかし入院中の患者の情報は,地域の医師や看護師,リハビリ専門職に十分に伝達されているとは言えない。たとえば従来の看護サマリーは,病状の経過,ADLの現状,本人や家族の理解度など,一通りの情報は伝達されているが,訪問看護師としては何か不十分に感じる。それは,患者の病状についての記載はあるが,医師の治療方針,病状管理,リハビリの到達目標がどのように考えられていて,患者・家族にはどう説明され,どう理解されているのか,などの情報が十分に伝わってこないからである。
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