特集 連携と利用者を意識した「記録」
病院と地域の情報の共有と記録
田中 マキ子
1
1山口県立大学看護学部
pp.264-270
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901470
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はじめに
保健・医療・福祉の連携と統合が叫ばれるようになって久しい。2000年4月から導入された公的介護保険制度は,介護に関わるそれぞれの職種・機関・施設の連携と統合を進めるために具現化された1つの形であり,国民医療費の増大,入院の長期化傾向,本格的な高齢社会の到来などさまざまな社会状況が相俟って,地域・在宅ケアの推進が命題となった今日の日本の実態を考えるうえで,重責を担う制度であるといえよう。
このような保健・医療・社会をめぐる著しい変化は,我々医療従事者に対しても,施設内外の枠にとらわれることなく健康の維持・増進に努める姿勢や,専門職としての特性を強化すること,さらに他職種との連携・協働を促進することなど,さまざまな課題を突きつけている。
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