特集 よりスムーズな退院調整に向けたネットワークづくり
スムーズな退院調整に向けた取り組みとネットワーク構築
宇都宮 宏子
1
1京都大学医学部附属病院地域ネットワーク医療部
pp.899-906
発行日 2006年11月10日
Published Date 2006/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100392
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在宅ケアの経験から
筆者は,看護学科卒業後,病院看護から縁あって「病院での訪問看護」を経て訪問看護ステーションでの在宅ケアを経験してきた。
最初は高齢者の訪問看護が主体だったが,ステーションになると「利用料250円」をいただくことにも違和感を感じながら,それでも“自分が提供する看護に支払われている医療費”なんだな,と感慨深いものがあった。その後対象は若年層にも広がり,末期がん・若年障害者・難病患者へと拡大していったのである。医師の指示を受けながら,「利用者が病気や障害と共存して生活するために看護師がどう専門的に関わることが大事なのか」を常に考え,小規模ステーションから登録制看護師を採用したりしながら,地域としては規模の大きい訪問看護ステーションとして,地域医師会や在宅サービスとの連携も深めつつ「どんな状態でも最期まで暮らせる地域」をめざし,取り組んできた。
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