特集 21世紀における看護制度のあり方を問う
「看護倫理」問題の制度的解決に向けて
成澤 光
1
1法政大学法学部
pp.31-35
発行日 2001年1月10日
Published Date 2001/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902301
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はじめに
医療現場に出現する事例をめぐって,看護職と医師間に,もしくは看護職と対象者(患者),あるいは家族との間に生ずるさまざまな葛藤(ジレンマ)を大きく「看護倫理」問題ということが多い。厳密に言えば,「倫理」とは直接関係のない問題も含まれており,さらに,どのジレンマがどの倫理原則と関係するのか,各現場ごとに認識が共有されているとはいえないのが現状である。
以下では,具体的な問題群の分類と,問題解決に役立つ制度的枠組み(法律・国レベルのガイドラインから病院内倫理指針まで)について考察する。
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