書評
ケアの現場での倫理的葛藤を解決する道標として
相澤 智子
1
1日本訪問看護振興財団認定看護師教育課程訪問看護学科
pp.247
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101291
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●誰もが直面したことのある葛藤
「倫理」という言葉を耳にした時,どのようなイメージをもつだろうか。「あまり馴染みのない難解な学問」という印象をもたれがちだが,昨今,個人情報保護法や看護研究の倫理的配慮などにみられるように,「倫理」という言葉は以前よりも私たちに触れる機会が多くなっている。
本書は本誌に連載されていた「事例で考える医療福祉倫理」をもとに企画編集された一冊である。人の生死にかかわる医療職や福祉職と「倫理」は,決して切り離せない密接な関わりがある。タイトルにある「医療福祉」は,医療ニーズに応えることと生活面でのケアが同時に求められることを表わしており,まさに在宅ケアの現場のことであろう。
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