連載 職場の労務管理―管理者に必要な視点・5(最終回)
労働安全衛生法の活用とバーンアウトの予防
宮﨑 和子
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1東洋大学大学院法学研究科博士後期課程
pp.934-940
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901719
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私は,バーンアウト症候群は職業起因性のさまざまなストレスによる内因反応であると考えている.しかし,従来心理的反応は業務上疾病と認定されてこなかった経過があり,発症率の高さからも,予防こそが最優先されるべき課題であると考えられる.そこで,現行法のもとでの予防の可能性を探り,発生率の減少を図る方法を提言したい.
労働安全衛生法(安衛法)は,高い理想(快適な職場と労働条件)とともに,厳しさと優しさをもった法律といわれる.そして,その目的(第1条)にあるように,職員の安全と健康の確保,ならびに快適な職場環境の形成を促進するための法である.
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