インフォメーション 新しいナーシングケアのために
バーンアウト症候群
中川 米造
1
1大阪大学医学部
pp.623
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919569
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強く継続的な心理的緊張,特に対人関係における緊張を要する職業についている人にみられる消耗状態として,1970年代ころから,アメリカの心理学関係者が提唱し始めた概念である.Freudenbergerは‘エネルギー,力,資源の過大な要求に疲れ切り,消耗した状態’と言い,Maslachは‘仕事に関連して,人間に対する関心の欠如が起こった’状態と言い,Marchallらは‘創造的関与の欠如’と定義した.
好発する職業としては,パイロット,航空管制官,消防士,警官など特に危険で責任の重い職業,対人関係が特に要求される社会福祉関係者,ケースワーカー,法律相談員など,そして施設の指導員,医療従事者などである.特に医療従事者の場合,集中治療部,新生児集中治療部,癌病棟などの部署に多い.
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