特別論文
看護量の測定および推定のための方法論に関する研究―看護業務分類コードの作成について
筒井 孝子
1
1国立公衆衛生院公衆衛生行政学部
pp.890-900
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901711
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研究の背景
看護量の測定と推定はなぜ必要か
近年わが国では,社会保障財源の逼迫から,医療費抑制が医療政策の中心となってきている.この抑制策の1つとして実施が予定されている国立病院等における人院医療定額払い方式は,いわゆる日本版DRG/PPS(Diagiosis Related Group/Prospective Payment System=診断群別包括支払い方式)を模した方式の導入として注目される.
入院医療定額払い方式は,病院の効率的な運営のために開発されたマネジメント手法の1つである.これは,診断群別に資源消費量に有意な差がみられるという前提の上に立している.言い換えれば,ある診断群の疾病については,医療・看護の標準化が行なわれ,質の担保がなされていなければ成立しない方式ともいえる.さらに,「診断」が医師によって異なることがないということも不可欠な条件であろう.
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