特集 看護実践における評価研究 ケアの効果はどのように測ることができるか
第Ⅲ部 評価研究の実施過程
11.研究の方法論:標本の抽出と測定用具
William L. Holzemer
pp.61-69
発行日 1989年1月10日
Published Date 1989/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201010
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1.標本抽出
標本抽出についての一番重要な点は,はたして自分の研究は十分な数の標本をとっているだろうか,そのやり方はどうであるのかということです。それがきちっとしていないと,そこから出てくる結果に信頼が置けません。
それでは標本の抽出とは何かというと,定義された母集団の中から標本を抽出する行為である,ということが言えます。たとえば母集団を日本の白血病患者全体とするとします。この母集団の中には我々の研究デザインの基準を満たすいろいろな被験者が含まれているわけです。標本というのはその中に含まれる,より数の少ないサブセットです。この場合,たとえばその標本の取り方としては,聖路加国際病院における白血病患者全体ということが例として挙げられます。
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