特別論文
看護量測定および推定のための方法論に関する研究(2)―看護量測定の方法について
筒井 孝子
1
1国立公衆衛生院公衆衛生行政学部
pp.36-40
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900714
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「看護量」の測定におけるルール
「患者ごとに看護量が違う」ということは,エキスパートナースであれば誰でも理解している.仮に受持ち病棟の患者を「看護量の多い順に記入してください」といわれれば,エキスパートナースであれば,ほぼ正確に答えることができるであろう。ただし,たとえば「A患者の看護量がどのくらいであるか」という質問に対して即答できる人は,それほど多くはないのではないかと思われる.
答えられない理由として,第1に「看護量」という量を表現するための単位が必ずしも明確でないこと,第2に「看護量」とは何かという定義が曖昧であることが考えられる.これは単位の問題と深い関わりがあるが,看護量が「看護にかかる時間」なのか,「看護行為の難易度」なのか,それとも「両者を複合したもの」なのかによって,単位は異なってくる.
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