今月の主題 体液・電解質補正の実際
輸液の基本的ルール
体液欠乏量の推定法
熊谷 裕通
1
,
本田 西男
1
1浜松医科大学・第1内科
pp.954-955
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220392
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体液欠乏量の算出を正確に行うことは困難である.なぜなら,各コンパートメントに分かれた体液量を正確に測定するのは,RIを用いた煩雑な方法によらねばならず,技術的にも難しく,またその正常値は個人差が大きい.したがって,現状では,本稿で述べるような種々の推定法によってきわめて大雑把に欠乏量を推定し,その推定値に基づいて補正を行い,さらにもう一度欠乏量を推定し直して補正を繰り返して行き,次第に正常に近づけていくといった方法をとらざるをえない.しかし,綿密に検討を加えれば,臨床的にはこの方法で十分であることが多い.
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