特集 看護倫理が医療を変える
コラム ビデオ教材を使った看護倫理の現任教育
小島 操子
1
1大阪府立看護大学
pp.508
発行日 2001年7月10日
Published Date 2001/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901449
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看護倫理教育の現状
看護基礎教育カリキュラムから,看護倫理という科目が姿を消して久しい。折に触れて,断片的,あるいは非系統的に取り上げられることはあったが,このような看護倫理の教育的背景の影響は,看護婦たちに,倫理的関心・感性が乏しいとか,倫理的言動が一致しない,倫理的判断ができない,などの状況をもたらしたといわれている。近年,看護系大学大学院の専門看護師をめざしたカリキュラムに,看護倫理が必然的にみられるようになり,また,現任教育でも盛んに取り上げられるようになった。
看護倫理の教育は,学習者が系統的・継続的学びを通して理解を深め,自分のものとして患者や家族に関わる際に,態度・行動に表れるようにしなければならない。しかし,看護倫理教育は,看護倫理が新しい分野で,教育内容や方法が十分に確立しておらず,しかも教材の開発が遅れているために多くの指導者が困難を感じている。
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