特集 助産婦の現任教育
北里大学病院産科の場合
現任教育への期待—医師の立場から
天野 完
1
1横須賀共済病院産婦人科
pp.300-303
発行日 1985年4月25日
Published Date 1985/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206623
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はじめに
各種のアプローチにより子宮内胎児の機能的・形態的評価がある程度可能となり,従来より以上に胎児の存在に目が向けられるようになってきている。このような高度な周産期医療の一方では科学的な積極的介入への反省もみられ,妊娠・分娩管理も多様化しており,助産婦業務は基本的な分娩介助のみならず妊娠・分娩・産褥という一連の流れのなかで母性看護により大きく関与することになると思われる。北里大学での現任教育に関しては特別に意識したこともなく,その内容も理解していないので意見をのべることはできないが,北里大学より横須賀共済病院に1年ほど前に赴任して以来,より充実した産科管理体制を模索しているところなので,現在の実際の産科臨床における助産婦の役割と,今後に期待する点について簡単にのべることにする。助産婦の今日的な役割を考えることが,医師の立場からみた現任教育の課題を示すことになると思われるからである。
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