特集 誌上フォーラム 当院のリスクマネジメント
―神戸赤十字病院―看護事故防止に向け意識を高める
福山 美恵子
1
1神戸赤十字病院外科・整形外科病棟
pp.183-188
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901167
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はじめに
複数の疾患を合併した高齢患者の増加,入院日数の短縮化に伴うケア度の高い患者の増加,診療内容の複雑化,看護の役割の拡大など,急激に変化している医療現場では,医療事故,看護事故は繰り返し起きている現状にある。私たち医療従事者は,個人的には事故を起こすべきではないと思っているが,人間は誰でも思い違いをしたり,うっかりミスをすることも事実である。
当院の概要を表1に示す。当院は病棟数が少なく,1病棟57~60名の患者数である。しかも複数科の多様な疾患や,急性期・慢性期・周手術期などが混在している。このような実態の中で,看護部では,事故防止のために個人の認識を高め,注意力を喚起することと,組織的なシステムづくりに努力している。本稿ではこれらの活動の経緯や内容について述べる。
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