連載 環境?!・3
さまざまな椅子,さまざまな座り方
筧 淳夫
1
1国立医療・病院管理研究所
pp.165
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900967
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すっと立ち上がる若い患者,肘掛けに手をついて立ち上がるお年寄り,足が床に届かずにぶらぶらさせている子ども,座っていることすらつらそうに背もたれに寄りかかっている患者など,乳幼児から高齢者まで,さまざまな年齢層の,さまざまな病を抱えた,不特定多数の患者が集まるのが病院の外来である.
これらの患者の足の長さ,腰の高さなどの人体寸法は個々人でまったく異なる上,立ったり座ったりするときの動作も異なってくる.高齢者の場合は,あまり座面が低いと座るときにドスンと落ちるようになるし,また立ち上がるときには必要以上の力を必要とする.同様に足腰に問題のある整形外科の患者なども,座面の低い椅子を不得手とすることがある.
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