連載 保健師のための行政学入門・5
なぜ法令にはさまざまな呼び方があるのか?
吉岡 京子
1
1東京医科大学医学部看護学科地域看護学
pp.430-434
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200171
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新法施行時の大変さ
これまでの連載でも触れたように,行政では紙に書かれていることが重んじられる「紙の文化」がある。このため,大切なお知らせはかなりの確率で「紙」でやってくる。
課長や係長の机に決裁箱があるように,私の机にもA4の書類が入る箱が置かれていた。その箱にはさまざまな回覧や通知文が毎日のように入れられるので,気を抜くとすぐに山積みになる。私の働いていた職場では,大切な書類は「決裁ばさみ」と称される黄色のファイルに入れられているので,箱に書類が山積みになっていても決裁ばさみを優先的にチェックするという暗黙の決まりがあった。最近はペーパーレスが推奨されているため,PDFファイルがEメールに添付されてくることが増えた。それでも紙による通知の仕組みは残っている。とくに法律が改正されたり新法が施行されるときは,通知がいつもにも増して頻回に送られてくるため,非常に大変である。
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