焦点 ターミナルケアをめぐって
ターミナルケアをめぐるストレス問題と看護
河野 友信
1
1東洋英和女学院大学大学院
pp.724-728
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900888
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ターミナルケアは,広い意味での「死の臨床」の一環であり,死に近い時期(死の予測の3-6か月前)から死の時までの末期病者への専門的な対応に,死後に遺された家族へのグリーフケアも含めるのが一般的である.家族によるケアも重要で,特に在宅ホスピスケアになると,家族のケアワーカーとしての役割は必要で欠かせないが,やはり中心は看護職になる.欧米のホスピスセンターでは,ターミナルケアチームのコーディネータの多くは看護職である.
ターミナルケアにおいては,患者の病状の修飾(原疾患の悪化や合併症の発生)や家族のストレス性健康障害,医療職のバーンアウトなど,さまざまなストレスをめぐる問題がある.したがって,ターミナルケアの質を保証するには,ターミナルケアにおけるストレス問題への適切な対処が必要不可欠である.本稿では,ターミナルケアに携わる人々にぜひ知っておいてほしい,ストレス問題の要因と対処方法について概説する.
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