実践報告
患者体験を通して看護を思う
森藤 弘子
1
1香川県立丸亀病院
pp.606-610
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900689
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
森藤弘子さんとの出会いは,私が看護学校の教務にいた頃である.当時,外科疾患患者の看護の講義を担当してもらっていた.「卒業したら森藤婦長さんの病棟で働きたい」と希望する学生がどの学年にもいた.森藤さんは少しばかり激しすぎる情熱とパワーの持ち主であった,そして,看護が診療の補助業務に追われている現状と,医師中心に動いている病棟のあり様を,何とか看護婦が主体的に行動でき,誇りのもてる看護をするように変えたいと考えた上での言動が常にあった.
退職後,香川県看護協会事務局に教育担当として入った私は,5年ぶりに彼女と出会った.協会が企画している看護管理の研修に,「実践報告」を入れたのは1992年度であったが,1996年度の実践報告者として推薦された2人のうちの1人が彼女だったのだ.今回は上記のテーマで報告された森藤さんの「今,過去,そしてこれから」の一端をここに紹介したい.彼女の中間管理者としての看護への情熱と勇気,実行力とパワーに触れていただけたらうれしい.(香川県看護協会 畑尾明美)
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.