特集 看護教育における教育課程研究
教育課程試案を作成して
野沢 園子
1
1公衆衛生院保健指導学科公衆衛生看護課程
pp.49
発行日 1963年6月1日
Published Date 1963/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904394
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「看護学校における教育課程」の教科の中で原理を実際に適応し保健婦学校における教育課程について試案を作成した。実際には学則,予算など教育計画樹立の際の関連事項についても検討したが,ここでの発表は省略した。このカリキュラムの検討に参加した学生は専任教員の経験あるもの2,3名を除いて他は現場のみの経験者である。
保健婦学校における教育上の問題はまだ未解決なものが多く,たとえば普通教育の差,看護教育水準の差,臨床経験の差等々,根本的にカリキュラム計画あるいは学生指導の方法等に影響を及ぼすような因子もあり,更に8ヵ月〜1年という短期間に,限られた専任教員の行なう指導(個人差に応じた教育や個人的つながり)にも多くを期待出来ない現状であろう。多くの学校はこのような条件の中でその学校の教育理念を明確にし教育目的,更にその目的に到達するための教科の選択,教育内容の選択等,学校目的から導びかれたカリキュラムのすべてを反映させ将来の有用性をも含めた。しかも現在のニードや問題に対する態度の確立をはかろうとその編成に工夫をこらしておられることと思う。
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