特別論文
「高齢患者退院指導・継続看護のマニュアル」を用いた看護の継続性の検討(その2)
中村 裕美子
1
,
柳生 敏子
2
,
立部 巴
2
,
上原 ます子
3
,
青木 菜穂子
4
1大阪府立公衆衛生専門学校
2甲南病院
3大阪大学医学部保健学科
4スミス訪問看護ステーション
pp.129-135
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900606
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はじめに
少子・高齢社会の到来とともに,医療機関の機能別整備が進んでいる.一方,国民医療費の高騰に対処するために,医療保険制度の見直しをはじめ,公的介護保険制度創設の議論が盛んに行なわれている.そのような中で,高齢入院患者は,入院期間短縮の方針から,障害をもって退院することが多いとされ,しかも十分な在宅ケア体制が整わないまま在宅療養に移行する場合もみられる.このために,療養型病院(介護力強化病院)への転院,老人保健施設や特別養護老人ホームへの入所という例も多い.
このような医療の現状の中で,高齢患者と家族がよりよいQOLを保ちながら,在宅療養を維持するためには,具体的な地域での保健福祉サービスの充実と合わせて,医療機関と地域における看護の連携が図られることが必要である.
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