活動報告
患者連絡票を通してみた看護の継続
川口 洋子
1
,
待鳥 陽子
1
,
尾花 陽子
1
,
大巻 悦子
1
,
上原 ます子
1
,
山中 信子
1
1大阪看護ゼミ
pp.548-554
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206271
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I.はじめに
医療機関や地域で療養している患者に対して,看護を同一方向で実施するには,看護職間の連絡と協力が必要である。しかしながら,患者の療養の場が,家庭から病院あるいは病院から家庭へ移った場合,また病院間,病棟間の変更があった場合,医師と保健婦,あるいは医師間の診断治療を中心とした連絡はあっても,看護職間の看護を中心とした連絡は非常に少ないとみられる。
私達は,いろいろな看護職者(看護婦,保健婦,助産婦,養護教諭)が集まって勉強会を続け,地域における看護ニードや看護の継続性を探り,そしてこれを実践するために必要な看護の要素を検討してきた。そこで次の段階として,看護基準の作成に向けて勉強会を続けることにしたが,メンバーの主に接している対象をふまえ,母子と成人の二つのグループに分かれた。成人のグループでは,患者が家庭で療養したり,転院したりすることが多いという特性もあり,患者連絡票を施設間や施設と地域との連絡に用いることによって,同一方向の看護を継続することに役立つと考え,実際にケースの連絡を行い検討したので報告する。
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