特集 活性化を目指す
活性化の取り組みを通して看護部の位置づけを明確に
國井 治子
1
1横浜市立市民病院看護部
pp.219-223
発行日 1993年7月15日
Published Date 1993/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900173
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はじめに
「病院とはサービス業であり,看護はケア提供というサービスを提供するビジネスである」.アメリカの看護管理を学ぶ機会があり,訪問した施設の看護管理者が言い切った.当然ビジネスとして質と効率を問われ,看護管理者は病院運営に関する権限も大きいが,責任もまた重いという厳しい立場に置かれている.
病院組織は多様な職種で構成され,互いの専門,自主性を尊重しつつ自分の領域を守って協調していく難しさはアメリカでも厳しく,看護管理の文献にポリティック(駆け引き)という表現を発見し強い印象を受けた.ヘルス産業という競争社会において,サービスの質を高めて生き残っていくためにはサービス提供の最前線にいる看護の質を高めていくことの重要性に気づいた病院経営者は,病院運営上の強い権限と責任を看護管理者に課し,そのことが優れた管理者が育つ基盤となったのである.
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