特集 効果的な院内研究
効果的な院内研究の実践―「患者の見える」研究を進めて
高橋 千枝子
1
1川崎市立川崎病院看護部
pp.88-92
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900157
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はじめに
ケアの質が問われている今日,より高い専門性を担うべく看護現場の実践力の向上が望まれるとともに,看護研究への活力も大いに期待されるところである.しかし,臨床現場で実務をもちながらの看護婦の研究活動は,その過程において楽しいというより,むしろ苦痛に感じられることが多い.看護研究を院内活動として維持,継続することへのエネルギーには多大なものがあるだろう.
当看護部では,看護研究活動を年間事業として組み入れている,院内研究を管理的,教育的な発想から看護の水準向上をねらいとした1つの手段と考えている.院内研究は1965年にスタートし,その歴史は比較的古いものの,主体的な研究には未だ育ちきらず,苦慮する現状にある.本稿では,研究指導を中心に,院内研究の取り組みとその実際について,具体的に述べてみたい.
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