調査報告
末梢静脈カテーテルのより強固な固定法の検証—フィルムドレッシング材による違いと追加補強の効果
髙橋 静子
1
,
佐藤 真由美
2
1医療法人鉄蕉会 亀田総合病院医療安全管理室
2埼玉医科大学大学院
pp.334-338
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200948
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
背景と目的
医療事故情報収集等事業2016年年報1)では,ドレーン・チューブ類に関する報告が15.5%を占め,これは薬剤38.8%,療養上の世話20.3%に次いで3番目に多い。種類別では末梢静脈カテーテルが36.7%で,内容別では56.4%が自己抜去・自然抜去に関するものである。今回調査を行ったA病院の末梢静脈カテーテル抜去事故報告数は,2015年1〜12月で355件であった。
自己抜去に関与する患者行動に基づく研究では,不眠,不穏,せん妄などの精神症状を把握するスコア評価票を使用して自己抜去を予防し,抜去件数が減少したと示されている2)。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.