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特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009
4. 皮膚疾患治療のポイント
銀含有ドレッシング材の効用
The effects of silver containing dressings
館 正弘
1
,
武田 睦
1
Masahiro TACHI
1
,
Atsushi TAKEDA
1
1東北大学大学院医学系研究科外科病態学講座形成外科学分野
1Department of Plastic and Reconstructive Surgery,Tohoku University Graduate School of Medicine,Sendai,Japan
キーワード:
銀含有ドレッシング材
,
critical colonization
,
慢性皮膚潰瘍
Keyword:
銀含有ドレッシング材
,
critical colonization
,
慢性皮膚潰瘍
pp.111-114
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102284
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要約 銀を含有するさまざまな形のドレッシング材が開発され,欧米,特にヨーロッパで広く臨床に使用されている.わが国でも2008年に1種類の銀含有ドレッシング材が発売された.創を湿潤環境に保つという特性を持ちながら,創部へは約1ppmの低濃度の銀イオンが放出され,銀イオン濃度が減少すると再び銀イオンが遊離されるため,常に被覆材内では1ppmの一定濃度を保つことが確認されている.銀イオンは黄色ブドウ球菌,緑膿菌,嫌気性菌に対し抗菌効果を有している.適応は,感染には至らないcritical colonizationの状態の慢性皮膚潰瘍が主なものである.通常,2~3日連続の貼付が可能であり,患者のコンプライアンスは良好である.
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