巻頭 大学院で学ぶ看護管理学 現場の実践から新たな「知」を生むために ・6
高知県立大学大学院
山田 覚
1
,
内川 洋子
1
,
多田 邦子
2
,
田鍋 雅子
3
1高知県立大学大学院 看護学研究科看護学専攻 看護管理学領域
2高知大学医学部附属病院 看護部
3高知県立医療センター 看護局
pp.429-433
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200712
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大学院および研究室の特徴や魅力について,教員からご紹介いただきます。
わが国初の大学課程における看護基礎教育
高知県立大学(以下,本学)は,1952年にわが国初めての看護の基礎教育を大学課程において開始し,以来,看護学の発展の一翼を担ってきました。また,1998年に看護管理学も含めた6つの看護学専攻領域を有する大学院看護学研究科修士課程を設置し,看護管理学教育も大幅な見直しが行われました。それまでは,学士課程に「看護管理」として1科目が必修科目として設けられていましたが,学士課程と修士課程にそれぞれ独立した領域として看護管理学領域(以下,本領域)を設置しました。学士課程では,看護システム論と看護サービス論,および実習ではチーム医療実習と看護管理実習を必修科目とし,さらに看護教育論と看護管理の動向と課題を選択科目として設けています。
本領域の中心概念はシステムで,高度・複雑化する保健医療システムの中で,量的にも質的にも効果的・効率的な看護サービスを提供するために必要な看護システムの構築と運営について学んでいます。そのため,学士課程から一貫してシステム思考をベースに看護管理学のカリキュラムを構築しています。また,2001年には,大学院健康生活科学研究科博士後期課程を新設し,その中に看護学領域を設け,博士後期課程の教育を開始しました。看護管理学も1つの領域として,博士後期課程の教育を担当することとなりました。また,2014年には,大学院を改組し,看護学研究科看護学専攻の博士前期課程および博士後期課程として再編し,看護学部と看護学研究科において一貫した看護学教育の環境が整いました。
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