連載 看護管理者としてよりよく生きるために 倫理課題とどう向き合うか・7
ジレンマと苦悩
勝原 裕美子
1
1聖隷浜松病院
pp.1030-1035
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200322
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前号まで2回にわたり,“道徳的要求”(求められる“善い”とされること)について述べてきた。【個人】【看護師】【組織人】【経営者】それぞれの役割を遂行しようとする時に求められる“17の道徳的要求”(表1)を用いて,倫理的に何か変だと思うことのどこが変なのかを明らかにし,倫理課題を紐解く方法を示した。
しかし,中には複数の道徳的要求を同時に満たせない,または優先順位をつけられないという複雑な課題もある。今回は2つの架空の事例を“17の道徳的要求”で紐解いたあと,当事者のつもりになって読者の皆さんにもその複雑さにチャレンジしてみてほしい。その後に,その場合に看護管理者が抱えるジレンマや苦悩を生み出す“制約”について考察したい。
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