ひとやすみ・91
診療における苦悩と喜び
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.173
発行日 2012年10月22日
Published Date 2012/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104311
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近年,大規模臨床試験の結果を踏まえた標準的治療が推奨されている.また,適正かつ効率のよい医療を目的として鑑別診断マニュアルや診療ガイドラインが整備されつつある.そのため,医師は常日頃から最新情報の収集に努め,正確なデータに基づいて患者や家族にインフォームド・コンセントを行う必要がある.
大学病院や癌センターなどの急性期疾患に特化した大病院には数多くの癌患者が紹介されて来院する.しかし,大多数の患者が早期で,全身状態が良好である.そして,早期症例には内視鏡的治療が,手術が必要な症例には標準術式が普遍的に行われる.治療後の経過はすこぶる順調で,早期に退院していく.したがって,日常診療において外科医は,悩むことなく手術を含めて標準的治療に専念できる.
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