連載 師長の臨床・6
相互作用によって創造される臨床の『知』
佐藤 紀子
1
,
髙橋 テル子
2
1東京女子医科大学看護学部看護職生涯発達学
2KKR札幌医療センター
pp.138-141
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102700
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これまでの連載では,私が看護管理者である師長の「臨床」にこだわり続けてきた経緯についてお伝えし,第3~5回までは札幌市にあるKKR札幌医療センター(以下,札幌医療センター)の師長たちの「臨床」をご紹介した。3人の師長は,いずれもチームの看護師と協働し,病棟での看護を創造するという実践を,実践のなかで見事に培い,考え続け,そこで生まれた自分の言葉で書いている。
私は日本看護協会の認定看護管理者教育に携わるなかで,このままでは看護実践と看護管理が切り離されてしまうのではないかという危惧を感じている。このことについては次号以降で詳しく述べるが,認定看護管理者教育制度は,ファーストレベルから「マネジメント」に主眼がおかれ,実践者としての自身を問いなおすことよりも,看護実践を対象化し,自分以外の看護師の実践を客観的に評価するという視点になりがちな傾向があると感じるのである。
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