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第26回日本看護科学学会学術集会 シンポジウムⅠ
臨床の知の創造―患者と看護者のコミュニケーションの諸相
Development of the Clinical Wisdom:The Various Phases of the Communication between a Patient and a Nurse
山中 久美子
1
,
越村 利恵
2
,
鷲田 清一
3
,
西村 ユミ
4
,
濱口 恵子
5
1大阪府立大学看護学部
2大阪大学医学部附属病院看護部
3大阪大学
4大阪大学コミュニケーションデザイン・センター
5癌研究会有明病院
pp.61-67
発行日 2007年3月20日
Published Date 2007/3/20
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- Abstract 文献概要
人間を対象とする看護は,実践と経験に基づく臨床の知を開発し,看護実践へ有効かつ根拠あるものとして創造していかなければならない.看護における臨床の知の開発,創造には,対象との相互の関係性なしに語ることはできない.そこでシンポジウムⅠでは,看護の対象「ひと」との関係性を構築するためのコミュニケーションに焦点を当て,その有り様,およびどのように「臨床の知」へつなぐかについて明らかにしたいと考えた.この意図を踏まえて,現在ご活躍中の鷲田清一,西村ユミ,濱口恵子の各氏からご発言をいただき,会場との討論を展開した.
鷲田清一氏は,哲学者の立場から,「聴く」ということの意味は患者に埋没した思いを物語として語らせ,新しい関係を引き起こすことであると述べられた.そして,「聴く」ことが患者に能動性をもたらすことを示された.
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