連載 職員の安心を支える病院デカ・13
これまでの10年 これからの10年
横内 昭光
1
1学校法人慈恵大学法人事務局総務部渉外室
pp.58
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102673
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
2011(平成23)年12月,私大病院医療安全推進連絡会議は「都内私立大学病院本院における患者・患者家族などから受ける院内暴力の実態調査」を行なった。対象は都内私立大学附属病院本院11施設の全職員2万9065名。うち2万2738名(女性69.2%,男性28.3%。看護師44.1%)から回答を得た。そのなかで院内暴力を受けた経験者の割合は,暴言41.5%,暴力14.8%,セクシャルハラスメント14.1%であり,過去1年以内に何らかの暴力を受けた人は44.3%,院内暴力に対する不安を中程度以上感じている職員が66.7%であった1)。
この結果を聞いて,私は驚いた。私たち警察OBのもとに報告・相談される数とあまりにも違いがあるからだ。なぜ被害を受けたそのときに,報告されていないのか。現場で我慢する職員の数が,アンケートから見えてきた。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.