特集 助産師出向システム 地域・施設間偏在の是正とキャリア形成
施設を超えた人的資源マネジメント―どこに住んでいても,適切な医療・介護サービスが受けられる社会を実現するために
福井 トシ子
1
1日本看護協会
pp.1120-1122
発行日 2012年12月10日
Published Date 2012/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102634
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限られた人的資源を有効活用するために
社会保障・税一体改革大綱医療・介護等1)では,地域の実情に応じた医療・介護サービスの提供体制の効率化・重点化と機能強化について,「高齢化が一段と進む2025年に,どこに住んでいても,その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会を実現する」「予防接種・検診等の疾病予防や介護予防を進め,病気になった場合にしっかり『治す医療』と,その人らしく尊厳をもって生きられるよう『支える医療・介護』の双方を実現する」と,明示されており,医療サービス提供体制の制度改革の今後の見直しの方向性として,①病院・病床機能の分化・強化,②在宅医療の推進,③医師確保対策,④チーム医療の推進を,挙げている。
そのうち,人的資源管理の面から熟考が要される,①に着目すると,「病院・病床機能の分化・強化」では,「急性期病床の位置づけを明確化し,医療資源の集中投入による機能強化を図るなど,病院・病床の機能分化・強化を推進する」「病診連携,医療・介護連携等により必要なサービスを確保しつつ,一般病棟における長期入院の適正化を推進する」とされている。
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