特別記事 医療政策
医師はほんとうに不足しているのか?―棚上げされた「医学部の新設」を考えるもう一つの視点
尾﨑 雄
1
1老・病・死を考える会
pp.1056-1059
発行日 2012年11月10日
Published Date 2012/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102611
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「医師不足」によって誘発された医学部新設をめぐる議論は,東日本大震災の勃発によって再燃し,くすぶり続けている。決定権を握る文部科学省は,医大や大学医学部の定員を操作することによって「不足」に対処するという従来の姿勢を崩していない。当然のことである。むしろ,いま為すべきことは,世界一の超高齢社会を支えるために必要なわが国の医療の形を国民とともに議論し,新しい医療を担う医師をどのように養成するかということではないか。
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