特集 ちょっと気楽に! みんなで支える臨床看護研究
外部講師による講義のポイント
伊東 美緒
1
1東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム
pp.777-782
発行日 2011年8月10日
Published Date 2011/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102160
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
講義時間は短くまとめる
講義は内容をできるだけ短くまとめるほうがよいと考えています。豊島病院では,初回は3時間程度をとりますが,2回目の講義は1時間半くらいにして,個別指導の時間をできるだけ多くもてるようにしています。講義はこれだけです。講義時間数が少ないと思われるかもしれません。しかし,あえて増やさないようにしています。なぜならば,病棟業務をこなす忙しい看護師を対象とした研修だからです。講義をする者はできるだけ多くのことを伝えようとしますが,看護研究の方法論などでは聞きなれない単語を長時間聞くことになり眠くなります。それに照明を落とすとなれば眠さ倍増です。また,取り組む研究の内容,手法の異なる人たちに対して,いろいろな研究手法について長々と説明したところで,自分の研究に関連しない部分のことは頭に入らないのではないでしょうか。なかにはやりたくないのにやらなければならない人もいるわけですから,講義を長時間にしたからといって必ずしも理解度が高まるわけではないと思います。全体に共通することや,量的,質的研究などの研究手法についておおよそのイメージがつく程度の講義にして,細かい手法については個別指導で説明します。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.