増刊号特集3 医療安全 New Perspectives
苦情・クレーム対応の新しいシステム構築―ハイブリッド型アプローチとサービス・リカバリー
石川 雅彦
1
1東京医科大学 医療安全管理学講座
pp.750-754
発行日 2011年7月26日
Published Date 2011/7/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102150
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なぜ,今,苦情・クレーム対応か
患者・家族からの苦情・クレームにおいて,その対応が不適切な場合には,医療機関は大きなダメージを受ける可能性があり,医療の安全推進や質向上の取り組みにも影響しかねない。最初は患者もあまり気にとめていなかったが,職員の対応がよくなかったことから苦情・クレームに発展してしまった場合,あるいはとても不快な思いをしたことに適切な対応がとられなかった場合には,患者はその医療機関を,その後も継続して利用するかどうか考慮し始める。
これに対して,苦情・クレームとなる事象が発生しても適切な対応がなされた場合,患者はその医療機関に高い信頼を寄せ,その後も引き続き良好な関係が保たれる可能性がある。
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