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特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013
5.皮膚科医のための臨床トピックス
苦情・クレームから医療紛争まで―対話による解決を図る医療メディエーションとは?
Medical mediation to get a solution in disclosure conversation:From a claim to a medical conflict
永井 弥生
1
Yayoi NAGAI
1
1群馬大学医学部附属病院医療安全管理部
1Medical Security and Safety Menagement Center, Gunma University Hospital, Maebashi, Japan
キーワード:
医療メディエーション
,
医療対話推進者
,
苦情・クレーム
,
医療紛争
,
コンフリクト
Keyword:
医療メディエーション
,
医療対話推進者
,
苦情・クレーム
,
医療紛争
,
コンフリクト
pp.172-175
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103638
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要約 医療紛争の多くが「ボタンの掛け違い」といわれる.対話による解決を目指したいと思うとき,理解しておくと役立つことがある.①怒りの裏にはさまざまな感情が隠れており,まず感情に対する共感がないと,医学的説明が受け入れられない.②そもそも医療者と患者は同じ出来事を異なるフレームを通してみているので,その理解には「ずれ」が生じている.③強く言葉として出されていることは実は真の要求ではなく,その深層には本当の要求が隠れている.医療メディエーター(医療対話推進者)は,感情への共感的理解,ずれや誤解,お互いに見えていない世界を対話で紡ぎ,当事者の問題を変容させる,そして深層の思いを引き出していくといった過程を経て,問題解消の場を提供していく.医療メディエーションの考え方は,紛争解決のみでなく,苦情・クレームや日常診療まで役立つ有用なツールとして広まっている.
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