特集1 病棟の“新人を育てる力”を支援する
聖路加国際病院の新人看護職員研修ティーチングナースシステム―集合研修と各部署を有機的につなげるリソース
髙屋 尚子
1
1聖路加国際病院 教育研究センター教育研修部
pp.360-365
発行日 2011年5月10日
Published Date 2011/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102035
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はじめに
当院の看護職員の育成は,「個人を尊重し共感できる看護師」「常に自己成長をめざし,自律して思考し,行動できる看護師」「理論と実践を統合できる看護師」「リーダーシップのとれる看護師」を目標にしている。変化する医療ニーズや進歩する医療技術に対応でき,その能力を日常の看護実践に発揮し,看護の質向上に貢献できる看護職員の育成である。2010(平成22)年度,新人看護職員研修(以下,新人研修)が努力義務となり,国は,この新人研修体制支援策として,16億8000万円の予算をつけた。これらは,厚生労働省がまとめた「新人看護職員研修ガイドライン」に示された研修体制の整備と実施が前提である。当院も,組織的な研修体制でこれに臨んでいる。ここでは,当院の新人研修の概要,および組織的な研修体制を実際に機能させているティーチングナース(教育担当者の名称)について,導入の経緯,役割や具体的な活動などについて紹介する。
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