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病院の規模と各部の面積配分
守屋 博
1
,
吉武 泰水
2
,
伊藤 誠
3
1順天堂大学・病院管理学
2東京大学・建築学
3千葉大学・建築学
pp.74-81
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202501
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病院を新しく建設したり,既存の施設に増改築を加えて総合的に整備しようとしたりする場合に,まず問題になるのは,全体的に,もしくは各部について建物の面積をどのくらいにするかということであろう。むろん,それ以前の問題として病院のおかれている立地条件や地域社会の状況,あるいはその病院をどのような性格のものにするのか,といったことなどがある。これによって,建物の形,ひいては総体的・部分的な面積構成も大きくちがってくるはずである。ところで,このような諸条件がきめられた上で,さてその面積規模はとなると,きわめて建設量の多い,したがって典型的なケースともいえる地域の中心病院についてさえ,適切な基準と呼べるような資料の見当たらないのが現状である。
そこで,ごく一般的な条件の下におかれた病院を対象にして,その総体的な面積および各部門ごとの配分比について若干の分析をおこなってみる。とくに水準の高い病院や研究的・教育的な病院,規模のぼう大な病院,特定の疾患だけを扱う病院などについては,一般論としての取り扱いがむりであろうから,ここの考察からは除くことにする。
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