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病院各部定員の算定基準
石原 信吾
1
1病院管理研修所
pp.38-40
発行日 1958年3月15日
Published Date 1958/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910559
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まえおき
最近病院では,定員の問題が大分やかましく論ぜられるようになつて来ました。それは,何故でしようか。先ず考えられることは,病院の目的とする診療という仕事は,終局に於て,診療実施者と患者との間の一対一の関係で遂行されるものである為に,非常に人手を食うものだということです。而も,その人手のうちの相当大きな部分が給与の高い専門職種のそれでなければなりません。その為に,病院では,人件費が病院費用の殆ど半ばを占めることにもなるのです。病院が出来るだけ定員を切りつめようとする方向に向うのは当然でしよう。
次には,病院業務は多数職種の協力によつて達成されるものですから,その各々の職種にどれだけの人員を配置するかということも問題になります。これは,全体定員をどうするかということより遙かに困難な問題ですが,病院定員の問題を取上げる以上は当然其処までいかなければ意味をなしません。こうして,今日,病院の各部定員を如何にして適正に算定するかということは非常に困難ではあるが,緊急を要する重要な問題として,病院関係者の間で真剣に考えられるようになつて来ているわけです。
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