連載 看護と医療政策を考えるヒント・22
入院日数短縮がもたらすもの
松村 啓史
1,2
1テルモ株式会社
2厚生労働省中央社会保険医療協議会
pp.161
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101964
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- 文献概要
急性期病院の入院日数は着実に短縮され,現在は20日程度(従前の3分の1程度)になってきました。一般論としてさまざまな比較がされていますが,この日数はあくまでも表面的な結果であって,そこには地域ごとのインフラストラクチャー,疾病状況,人口密度,年齢,保険制度などの本質的な要素は全く考慮されていません。
例えば,米国の急性期病院は,疾病毎の専門性が高く,保険制度も民間保険中心で経済合理性と効率化を徹底的に重視しています。急性期病院の横には民間のホテルがあり,病院とホテルをつなぐ空中通路があります。このホテルは病棟代わりというわけです。
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