増刊号特集 行動する看護師長 これからの臨床看護マネジメントの実践
―行動する根拠を知る―「看護業務基準」が求める看護水準を維持するために―保助看法と看護倫理を根拠に
嶋森 好子
1
1慶應義塾大学看護医療学部
pp.602-607
発行日 2009年7月26日
Published Date 2009/7/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101522
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日本看護協会が示した看護業務基準
日本看護協会は,1995(平成7)年に業務委員会が作成した看護業務基準を出している。現在は,2006(平成18)年度版として一部加筆修正されて,日本看護協会のホームページ1)に掲載されている。詳細についてご存じない方はぜひ一度全文をご覧いただきたい。
この看護業務基準は,「はじめに」の項にも述べられているが,看護職の責務を記述したもので,看護実践のための行動指針であり,実践評価のための枠組みを示したものとしている。また,その内容は看護という職種の価値観と優先事項とを反映するものであり,保健師助産師看護師法(以下,保助看法)で規定されている看護職すべてに共通する実践の要求レベルを示すものだとしている。いま,すべての臨床において,この看護協会の業務基準に基づいた看護を実践していくことがなされれば,医療の質の担保と安全確保が図れるのではないかと考えている。改めて,この看護業務基準が何を求めているかについて考えてみたい。
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