研修レポート 厚生省看護研修研究センターでの学び
全国に語り合える保・助・看の仲間
大池 明枝
1
1香川県看護専門学校公衆衛生看護助産学科
pp.224
発行日 1984年3月10日
Published Date 1984/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206805
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研修センターでは第1に,グループワークによる学びが大きかった。学歴・経験年数・保健婦としての考え方が違う人たちとのグループワークは,"相手の意見を尊重し,十分に理解する。自分の意見を正しく伝える。自主的に責任をもって参加する"という厳しい訓練となった。保健婦は,地域で保健活動をしているチームメンバーの一員である。それぞれのメンバーの役割を理解し,自分のもっている能力を十分に発揮してひとつの目標に向かっていかなければいけない。又,地域に住む人々(個,家族,集団)のもっている意志,考え,能力を尊重し,対象の自助力を補うよう援助していくのである。グループワークは,これらの保健婦の基本的姿勢を養ったり,今までの自分の姿勢を反省するよい機会となったのである。
第2に,教育技法の基本が学べたことである。教育の基本は,相手の能力をひき出し,今以上に伸ばすということであり,これは,看護と共通していることでもある。あることを伝えたい,気づかせたい,動機づけしたい,あるところまで到達させたいと思うとき,教育技法の良し悪しで,その効果は大きく違ってくる。学校においてはもちろん,この技法は不可欠であるが,地域で活動するとき《学生指導,学級活動,個別指導,組織活動》などもぜひ必要なことである。
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