実践報告
潜在看護師職場復帰支援講座実施から得た課題とカリキュラムの構築
富田 昌代
1
,
井上 裕美子
2
,
長見 充彦
3
,
台野 悦子
4
,
内藤 正子
5
1特別・特定医療法人愛仁会本部看護部
2特別・特定医療法人愛仁会千船病院
3特別・特定医療法人愛仁会高槻病院
4特別・特定医療法人愛仁会リハビリテーション病院看護科
5特別・特定医療法人愛仁会本部
pp.118-124
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101134
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はじめに
潜在看護師の生涯学習支援という使命
臨床現場においては,高齢化の進展に伴い,必要な看護ケアが増大している。一方,少子化により18歳人口が減少したことなどにより,新人看護職員を確保することが困難となっており,医療施設にとって労働力の確保は重要な課題となっている。そのため,看護師の職場定着や,資格を持ちながら看護業務に従事していない潜在看護師の職場復帰の促進が望まれる。
しかし,潜在看護師,特に離職期間の長い看護師が,著しく変化している医療・看護の情報を収集し,理解し,自分の適性を見極めるのは極めて難しく,業務に不安をもっている看護師も少なくない1)。現実とのギャップは離職期間が長くなればなるほど大きくなり,再就労は難しくなることが予測される。全国に55万人といわれる潜在看護師が職場復帰し,社会貢献するために,医療機関側も専門職としての生涯学習の一端を支援する必要がある。
特別・特定医療法人愛仁会は臨床研修指定病院を有するとともに,看護・助産の2課程の看護基礎教育に関わる教育施設である。したがって,潜在看護師への生涯学習を支援する役割の一端を担うことも,組織の使命であると考える。
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