実践報告
安全な看護技術の提供をめざして―基準・手順と実践を結ぶ看護ケア検討委員会の試み
岡本 亜希子
1
,
兵頭 千鶴
1
,
土居 和代
1
1関西労災病院看護部
pp.292-297
発行日 2003年4月10日
Published Date 2003/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100814
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はじめに
安全で安楽な看護ケアの提供は,看護師の基本的な役割の1つである。しかし,最近多発する医療事故の要因には,単にマンパワーの不足だけではなく,看護師が提供する看護技術の質の低下やリスクに対する危険予知能力の低下などが潜んでいるのではないだろうか。
安全で安楽な看護ケアを提供するためには,看護手順・看護基準の整備と見直しは不可欠であり,それ自体が看護の質を保証することにつながる。そこで,当院看護部看護ケア検討委員会では2000(平成12)年度より,看護手順・看護基準に基づいた看護ケアが臨床で提供できているかを監査するためのシステムを導入した。ここでは,看護ケアの質の保証と改善をめざした点滴静脈内注射の監査の試みを紹介する。
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