特別記事
看護必要度評価者を育成する院内研修の実際
柏木 とき江
1
,
山田 滋子
1
1筑波記念病院
pp.1025-1030
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100713
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はじめに
2003(平成15)年4月から急性期医療に係わる診断群分類別包括評価(Diagnosis Procedure Combination;以下,DPC)が82施設の特定機能病院などに導入され,筑波記念病院(以下,当院)はその翌年,DPC試行的適用病院となった。
2005(平成17)年10月,厚生労働省保険局医療課のDPC導入後の影響評価の調査に当院も参加した。その中に「看護必要度」に関する項目の報告も含まれており,調査報告する施設は,事前の評価訓練が求められた。岩澤和子氏と筒井孝子氏は「看護必要度の評価者は事前に評価のための訓練が重要である。なぜならば評価者が未訓練であると,思い込みやチェックエラーが発生し,正確な評価ができなくなるからである」と述べている。
その研修を,筆者も当院の看護師長とともに受講した。研修の内容は,以下の3つであった。
(1) 看護必要度開発の目的と看護必要度の考え方
(2) 看護必要度の評価方法と評価者育成
(3) 看護必要度入力システムの理解と操作方法
さっそく師長会に報告し,今後について話し合った。調査実施日まで19日間と切羽詰った状況であったが,準備・企画・導入・評価者の養成・訓練を行なうことを決定し,取り組みを始めた。結果的には,機が熟していたのだろう,導入・教育訓練はうまく作用した。1年後の現在も,毎月全一般病棟の看護必要度調査(7日間)と,院内研修を行なっている。
以下に,当院における看護必要度評価者の研修の過程を報告する。
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