連載 感染管理認定看護師の戦略的活動報告[最終回]
院内感染管理活動を振り返って
藤田 烈
1
1国立病院機構名古屋医療センター感染制御対策室
pp.1038-1042
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100592
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相次ぐ院内感染事故報道による社会的関心の高まりに加え,第三者機関による病院機能評価の開始や特定機能病院における院内感染管理者専任化など各種医療政策の影響もあり,感染管理認定看護師育成へのニーズは高まっています。志願者の増加や各医療機関からの要望に応えるため,教育機関は本年度から4施設(表1)へ拡大され,年間100人規模の育成環境が整いました。
しかし,実際の活動状況に目を移すと,感染管理認定看護師の資格をもちながらも十分な活動時間が保証されず,制限された状況下での活動を余儀なくされているケースが目立ちます。2004年6月1日現在106人の感染管理認定看護師が活動していますが,その大半が兼任業務としての活動を強いられており,専任担当者として感染管理活動に従事している者は全体の3分の1に満たない状況です。このような背景には病院経営陣や管理者が,専任院内感染管理者の必要性は感じながらも,配置した場合に担う業務,期待できる効果などについてイメージできないという問題があるようです。
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