Derm.2024
振り返って…
指宿 敦子
1
1鹿児島大学病院皮膚科
pp.59
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207268
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皮膚科に入局して17年が経過しました.皮膚科医としてその日その日を一生懸命頑張ってきました.患者さんにとって最善の選択ができるようにと,治療経過に時に安堵し,時に反省しながら診療に取り組んできました.
金蔵拓郎先生が教授を退任される日が近づき,職場環境,自分の立場に変化が生じることになりました.そんな折に先生が教授に就任された際に医局員へ向けて書かれたメッセージを目にしました.仕事を形として残す,つまり論文を書くことの大切さを説く文章でした.金蔵先生は,神崎保名誉教授のお話から引用した「朝から晩まで一生懸命働いた.けど1日が終わってみたら一体何をしていたんだろう」という言葉をさらに言い換えて「何年も一生懸命頑張ってきた.でもいったい何が残ったんだろう」ということにならないように,と私たち医局員に伝えておられました.繰り返し口頭でも耳にしていた言葉ですが,今,文章で見るその言葉のインパクトに泣きたくなりました.
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