連載 法と医療のはざまで[8]
チーム医療とカルテの改ざん
飯田 英男
1
1関東学院大学法学部
pp.688-689
発行日 2004年8月10日
Published Date 2004/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100538
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東京女子医大病院において,心臓病手術に使用された人工心肺装置の脱血不良が原因となって,患者を脳循環不全による重度の脳障害により死亡させた事件について,カルテ等の改ざんを行なったとして責任を問われていたA医師に対し,東京地裁は,本年3月22日,懲役1年,3年間執行猶予の判決を言い渡した。今回,有罪判決を受けたA医師は,循環器小児外科講師で手術チームの責任者兼第一助手として本件手術に関与し,自らも手術の困難な部分の執刀を行なっていた。なお,本件で人工心肺の操作を担当し,業務上過失致死罪で起訴されているB医師は,現在公判中である。
本件でカルテ等の改ざんが行なわれた経緯は,以下の通りである。
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